icon-plane 「こんな学校で学びたかった」アクティブ・ラーニング? 変すぎる学校の実態

「こんな学校で学びたかった」アクティブ・ラーニング? 変すぎる学校の実態

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こんにちは。野本です。

 

我が子の学校(英国式ローカルインター)はマレーシアでもかなり変わった学校です。子供は毎日学校が楽しすぎると言いますが、「何が楽しいの」と聞くと「授業も朝礼も何もかも楽しい」と言います。

 

私たちの世代には、アクティブ・ラーニングと言われてもなかなかピンとこないのですが、どんなことをしているのか聞いてみました。

 

朝礼で殺人事件!?

 

朝礼でいきなりバーン、という銃声がして、舞台上の先生が倒れてしまいました。生徒たちがパニックになっていると、マイクで「タバ先生が死にました!」というアナウンスがあり、子供達はようやく「あ、なんか(先生たちのイタズラが)始まったな」と察しがついたそうです。
そう、これは全校生徒で殺人事件の犯人を探す2日に渡るゲームだったんですね。

 

ホームルームに子供達が集まり、4人一組で犯人を当てるように言われます。

 

休み時間にステージに行くと、「殺人現場」には「Keep Out」のテープが貼られ、「FBI」の札をぶら下げた先生達が守る中、人型にかたどったチョークや現場に残された指紋、髪の毛、靴跡などの証拠品が残されいました。この証拠品を一つ一つみながら、子供達で、先生達に聞き込みをして回ったそうです。

 

容疑者扱いされた先生は、100人以上の子供達から何度も指紋をとられて大変だったらしい……。

 

ところでこれなんの授業なんですかね……? 

 

算数の授業で校庭の広さを測る!?

 

「算数ウィーク」では、4人一組で学校内を歩き、あちこちに隠された謎をといて回ります。
例えば、校庭の隅にいくつかの道具がカゴに入っていて、「道具を使って校庭の広さを測ってください」と書かれた紙があります。校庭は真四角ではないので、計算するのが結構大変みたい。4人で知恵を出し合って、協力して問題を解くのも、また面白いんだそうです。

 

「ラジオ番組を作って来なさい」

 

最近の英語の宿題は「自分で考えたラジオCMを作ってくる」というもの。まず、授業である商品を宣伝するための細かいガイドラインが提示され、そのガイドラインに従って、スクリプトを自分で考えます。最終的に音声をパソコンに吹き込んで編集し、チェックリストに当てはまっているかを自分で確認した後で、リストとともに先生にメールで送らなくてはならないのです。

 

子供は親子の会話のラジオCMを録音して、毎晩遅くまで編集作業していました。宿題がいつもこんな感じなので、やたらと時間がかかります。

 

 

「アメリカン・ゴッド・タレント」の学校バージョン

 

授業ではないのですが、毎年あるタレント・コンテストなる催し物はかなり本格的。

 

名物番組「アメリカン・ゴッド・タレント」を模したタレントショーで、生徒たちが歌や楽器、絵やパフォーマンスなど、得意なことを披露します。候補者は数カ月の間、3回のオーディションを受け、それぞれで審査員に披露しなくてはなりません。準備から服装まで、かなり念入りにやるよう言われる上に、自分でBGMも決めなくてはならず、本当に大変。決勝はなかなかの雰囲気で、審査員には有名YouTuberが参加していました。

 

昨年参加した子は、決勝まで進んだものの、準備や練習の大変さに根を上げてしまい、本番も思ったようにできなかったようで、「僕は人前でパフォーマンスするのには向いていない」と言っていました。

 

ジュースを作って売ろう

学校のプリフェクトミーティングでは孤児院に寄付する寄付金を集めるために、「売れるジュースを作ろう」ということになりました。市販のジュースや缶詰をミックスして売れるジュースを作り、値段をつけて、学校のイベントで実際に販売します。みかんジュースとスプライトを混ぜて売ったら結構売れたんだそうです。

 

毎日、こんな感じでクタクタになって帰って来ます。これが本当にアクティブ・ラーニングなのか、私にはよくわかりませんが、とにかく子供の好奇心は刺激されっぱなしみたい。最近では歴史や中国語の授業も楽しすぎるそうです。

 

子供に言わせれば「先生が子供を楽しませることに夢中になってる。学校が楽しすぎて学級崩壊なんてないよ。あ、いつも学級崩壊しているとも言えるかな!」とのこと。

 

正直、私がこの学校に通いたいくらい。毎日話を聞きながら羨ましいです。

 

 

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