こんにちは。野本です。
子供がインターの中学校に入り1ヶ月経ちました。
「どの授業もむちゃくちゃ面白い」と言って通っています。
中学生になって一番驚いたのは、授業の時間割が一人一人違うことです。
この学校では、小学校6年生の統一テストの結果を見て、全員にオーダーメードの時間割を作ってくれます。
クラスは科目ごとの習熟度別に5段階ほどに分かれ、英語、数学、マレー語、中国語、それぞれ自分のレベルを指定されます。
生徒一人一人が違う時間割を持って、自分で教室を移動します。
子どもはマレー語で落ちこぼれていたのですが、習熟度別になったおかげで一番下のクラスになり、質問しやすくなったと喜んでいました。
中国語も同じく初級クラスに戻れ、やる気が出てます。
算数は一番上のクラスで活発になり楽しいようです。
誤解されそうですが、競争が目的というわけではなさそうです。
一人一人進度も得意不得意も「違う」。
だから一番下のクラスでも、彼は皆が尊重されていると感じています。
もっと突出した子、特別ゆっくりな子は飛び級または留年します。
マレーシアでは、留年や飛び級は当たり前なので、実際にはもっと分かれています。おかげで、先生も細かい教え方ができるようです。
子供が通うプログラミングの教室「キドコード」も完全に個人で進度が異なります。
先生は一人一人のニーズを見て、何をすべきかをアドバイスします。
無料動画で高校課程まで学べるシステム「カーン・アカデミー」なんて、究極のオーダーメード授業になります。「カーン・アカデミー」を作ったサル・カーンが先日TEDで言っていました。
「学校の授業では、誰もが必ず授業の中でそれぞれ少しずつわからないところが出てくる。テストをするとある人は70点、ある人は80点。完全に理解してないのに、全員で次の項目に進んでしまう。土台が適当なまま二階、三階と作っていく建物と同じ。土台の適当な家はどこかで崩れてしまう」(超訳するとこんな感じかな……)。
だから、カーンが作ったビデオ授業が受け入れられたのだというのです。
サル・カーンによるTEDのビデオ
関係ないようですが、先日取材したクアラルンプールのお寿司屋(和食コンテストで世界1位になりました)さんが、「相手がマレーシア人か日本人かによって味を変える」と言っていてびっくりしました。
こういう細かい心遣いがサービスの本質なのかも……。
学校も同様で、少しつずつ、パーソナライズ化が進んでいるようです。
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