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「感動大作」とか言われると気持ち悪い理由

最近、教育トピックが熱いですね。
「悩みどころと逃げどころ」(小学館新書)
ゲーマーの梅原大吾さんと、ブロガーのちきりんさんの対談です。
なぜかこの二人が学校教育を語るということで、
興味津々で読みました。

教育というよりは、日本の学校で自然と身についてしまう
「学校的価値観」について、実体験をもとに書かれています。
本筋からは離れますが、印象的だった箇所。

ウメハラ 小学校の頃から、皆がやたらと流行りモノに群がるのが嫌だったんです。学校に行くと、クラスの全員が「○○の新曲、聴いた?」とかやってるじゃないですか。その曲がホントに好きならいいけど、そうじゃなくて「今のトレンドだから知ってて当然だよ」みたいな言い方するでしょ。
(中略)
それで、みんなが話題にしていることに興味を持つこと自体がどんどん嫌になっていったんです。
ちきりん さすがにオリンピックとかワールドカップだと興味がある?
ウメハラ ないですね。へえ、今やってるんだって感じ。

これね、子供も日本の学校で同じこと言ってました。

私も学校や職場で「好き」を強制されるのが、私ものすごく嫌でした。
「ね、トトロ好きでしょー、みんな大好きよねー」
とか無邪気に強制する人、いますよねー?
あのちきりんさんですら、こんな質問してるし….。

高校野球とか、サッカーとか、フィギュアとか朝ドラとか
オリンピックとか国民的アニメとかアイドルとか、本当に興味ないんですよ。
みんなで同じものを好きになるのって、気持ち悪いです。

こういう好ききらいを曖昧にしていくと、
自分が何者なのかよくわからなくなりそうで、
怖いんですよ。

「感動大作」みたいなコピーも嫌い。
感動するかどうかは見てから私が感じることで、
踏み込んで決めつけないでほしいです。
言葉の扱いに無神経なんだなーって思っちゃう。

さらにはスキー場や海水浴場とかで好きでもない音楽を
聞かされるのも嫌いでした。

この呪縛、マレーシアに来ると、大分楽になりますよ。
マレーシア人にもこういう人いますけど、自分に自信がない人が
多いかな….。

私が日本で感じる息苦しさの正体ってこのへんにありそうな
気がしてきました。

(Amazonのリンク。みなさん絶賛ですね)
悩みどころと逃げどころ(小学館新書)

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