icon-plane 東南アジア的テキトーのススメ 第五回 マイペースとわがままでいこう

東南アジア的テキトーのススメ 第五回 マイペースとわがままでいこう

 

マレーシアに来てうつ病が治った筆者による人気コラム。
前回はうつ病の1つの要因となる長時間労働について書きました。今回は、引き続き日本とマレーシアの仕事や時間に対する考え方を考察して見ましょう。

 

 今回はマイペースとわがままについてちょっと考えてみましょう。この2つは悪い意味で捉えられる傾向がありますが、アジアにいるとそんなことはありません。うつにならないためには積極的にマイペースである程度のわがままを取り入れましょう。
 

日本とマレーシアの時間に対する考え方の擬態

 

 マレーシアやその他の東南アジアの国にいると、「仕事」とはいったい何なのか考えさせられることがあります。日本にいると「仕事一番」または「仕事が趣味」といった方々がいらっしゃいますが、この国の場合、仕事が大好きという人はほとんどいません。

 

 前回も少し書きましたが、彼らはハッピーでなければ、仕事はしません。一日の大半を職場で過ごすため、嫌なことを我慢しながら仕事はしないのです。これはいい意味でわがままであるからだと思います。
 マレーシアの人は通勤でオートバイをよく使います。しかし、オートバイは天候に左右されます。スコールが朝にでも降ると十中八九遅れてきます。途中で雨が止むまで雨宿りをするからです。日本だと天候に関係なく、できる限りのことをして時間通りに職場にたどり着きますが、マレーシアの場合は雨が降るとほとんど遅れるといっていいでしょう。レインコートを着てオートバイに乗って時間通りの職場に来るというのはほとんどないのです。

 

 また、仕事やプライベートで待ち合わせをしてもほとんどが遅れます。最近は時間通りに徹する人も増えてきてはいますが、それでも多くはまだまだ時間にはルーズです。距離がわかっているので、何分ぐらいで到着するのかの予想やナビで渋滞の有無の確認はできそうなものですが、決まって遅れる理由は「渋滞」。それも着いてから遅れるのが当然の如くの態度です。アジアに住み始めのころはこれらにいつもイライラさせられたものですが、時間に対する考え方が違うので仕方のないものだと諦めがつくようになりました。

 

 彼らにとって、ときに逆らわず、マイペースを保ちます。日本人だと出勤時間や待ち合わせ時間は死守。しかし、アジアに来ると死守しなくてもいいのです。特にマレーシアの場合は文化や宗教がことごとく違うため、時間に対する考え方もまたそれぞれ違います。イスラム教徒の場合はアラビア的考え方も混ざり、時間を空間的に捉えているようです。午後2時といった場合は午後2時00分から59分までを2時と捉えているフシがあります。

 

ちょっとわがままになりませんか

 

 日本人はわがままであることをあまり美徳としません。まわりから変なふうに見られるのではないかと心配するからです。

 

 しかし、昨今のうつ病患者の増加や過労死、長時間労働を考えると少しわがままになってもいいのではないでしょうか。何も道徳や倫理観に反することをしろというわけではありません。まわりの目はあまり気にせず、自分の身を守るために少しだけわがままになってみましょう。それが鬱にならないための一歩です。

 

 マレーシアの人たちは上記のように時間はほとんど守らず、マイペースにときの流れるがままに動きます。これは日本人にとっては難しいのですが、それでも参考になります。
 例えば、前回お話した長時間労働。私の場合は超長時間労働で、運よく病気になったおかげで会社を退社し、おそらく過労死は防げたのだと思います。病気は身体の不調の現れなので、そうなった場合はわがままになりましょう。つまり、遠慮なく休むことです。

 

 海外から日本人の働き方を見ていると全力で仕事をしているのがわかります。それはそれでよいことですが、逆にマイペースでやることも重要ではないでしょうか。ある程度わがままになり、マイペースになることで、精神的にも余裕が生まれてきます。そうすると、逆に仕事への活力にもつながります。実際、おそらくマレーシアの人たちはそうやって全力を出して仕事をしているのだと思います。マレーシアの人たちが日本人ほど鬱になっていないのもその証だと思いますが。

 

 

プロフィール:ちゃらんぽらん王子

 

海外滞在歴約20年。東京で編集の仕事をしていたとき、3年にわたりうつ病を患っていたが、東南アジアに移り住んで自然治癒して今に至る。現在はマレーシアを拠点。インドネシアやタイ、ヨーロッパにこれまで滞在。