icon-plane 東南アジア的テキトーのススメ 第八回 頑張りすぎないこと

東南アジア的テキトーのススメ 第八回 頑張りすぎないこと

 

海外にきても、頑張ってしまう人たちがいます。それはそれでいいのですが、頑張りすぎてしまうとやはり身体にも毒。あまり張り切りすぎるのも、うつの原因になります。

 

頑張りすぎると大変なことになります

 

 

 私の場合、最初に海外で仕事をしたときに長時間働いていましたが、新卒で働き始めたので何もかもが刺激的で勉強になることばかりでした。それまで勉強してきたことと関係もあったので、身につけた知識を総動員して日本にいる日本人並に仕事をしました。

 

 しかし、前にもお話しましたが、ある日突然、ショッピングモールで歩いているとお腹がキリキリ痛み出し、しまいには歩けなくなるまでになりました。幸いにも友人といっしょにいたので、病院に連れて行ってもらいました。その後に診断〓されたのは盲腸炎。〓因果関係はわかりませんが、少なくとも相当のストレスと頑張りすぎた結果だったことは確かだと今でも思っています。

 

 また、日本から駐在として日系企業で働いていた方の話ですが、この方は赴任してから数年して自宅で首を吊って亡くなっているのが発見されました。この男性は30代で、独身だったようですが、連日のように日本から過酷な指示がきて、日本と同じように働いていたようで、うつになっていたとみられます。アジアの日系企業で働く場合、ローカルの方々は日本人とは同じような働き方をしないので、中間管理職になると部下に対するストレスも出てきます。おそらく相当の板挟みになっていたのでしょう。その頃は日本でも心療内科というのがまだなかったときでしたから、どうしたらいいのかわからず、命を絶ってしまったと思われます。

 

 つまり、アジアで働く場合は頑張りすぎるととんでもない仕返しが自分の身体にきてしまうのです。日本と違って生活環境や文化環境がまったく違うので、そこでストレスを溜める方々もいるでしょう。しかし、せっかく海外に来ているのですから、「郷に入っては郷に従え」で、ローカル的な考え方に切り替えて楽になるのが手っ取り早いのです。

 

労働時間内で頑張ること

 マレーシアの場合、ローカルの営業でもどの職種でも頑張って仕事をしている人たちはもちろんいます。営業成績を上げるために日々努力をする人、事務でも経理でも的確に処理する人なども〓たくさんいます。

 

 しかし、です。ローカルの人たちの場合、まずほとんどの場合は残業はしません。休日に会社に来たり、休日や労働時間外に客と連絡したりなんていうのはほとんどないとも言ってもいいでしょう。私の知っている日本語を話すローカルの人は、日本の働き方を知っていますが、休日にどんなに急用でも対応はしません。なぜなら、それは彼の休日であるからです。プライベートの休日に仕事を持ち込むことはないのです。

 

 休日出勤や残業は日本ではあたり前のような「制度」ですが、ローカルの人たちは決められた労働時間内にいかに最大限に仕事をするかに集中します。労働時間内はとにかく頑張るのです。しかし、労働時間外では仕事のことをほとんど忘れると言っても過言ではないような気がします。この点は日本人がもっと快適に仕事をし、うつにならないためには大いに参考する必要があると思います。労働時間外で頑張る必要はないのです。

 

 人間というのは仕事のためだけに生きているのではありません。恋愛をし、趣味を楽しみ、ハッピーになるために生きているのだと思います。しかし、日本人サラリーマンをみていると、仕事が「趣味」になってしまっている人が多いのは残念なことです。

 

 自分に合った仕事をしているのはラッキーなほうですが、そうでない方もたくさんいらっしゃるでしょう。もしそうであるのなら、一日8時間をいわば嫌いなことに時間を費やしていることになります。もちろんストレスも溜まるでしょう。だったら、労働時間外には思い切って自分のことに時間を費やしませんか。そうすることで、精神的にも肉体的にもリフレッシュされるのです。マレーシアのローカルの人たちをみていると、この仕事とプライベートを白黒明確に分けていて、ストレスも分散化しているのです。

 

 今、日本では「働き方改革」といった意味の分からない言葉が舞っていますが、そんなことを言わないまでも仕事後や休日にしっかりと休めるようになることがうつにならない手っ取り早い方法なのです。この点ではマレーシアやほかのアジアの人たちから多く学べるでしょう。

 

 
プロフィール:ちゃらんぽらん王子

 

海外滞在歴約20年。東京で編集の仕事をしていたとき、3年にわたりうつ病を患っていたが、東南アジアに移り住んで自然治癒して今に至る。現在はマレーシアを拠点。インドネシアやタイ、ヨーロッパにこれまで滞在。

 

記事掲載日時:2017年10月29日 21:24