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マレーシアはもう「地震ゼロ」の国じゃない


*写真は鎌倉の浜辺で目にした津波注意喚起看板です。

 

留学経験なしに日本語勉強中のマレーシア人リーリンさんによる不定期コラム。今回は、日本人にはお馴染みだけれど、マレーシア人には縁遠い「地震」についてです。リー・リンさんは、マレーシアが地震フリーなのはもう過去の話と言います。一体なぜ、そんなことを言うのでしょうか? (文・マレーシアマガジン=リー・リン)

 

マレーシアで暮らすメリットと言えば、台風、地震、津波、火山噴火など自然災害にほとんど見舞われないこともその一つでしょうね。日本のように地震が多発し、自然災害が多い国であるインドネシア、フィリピンに囲まれているのに、マレーシアは奇跡のように、火山の噴火や台風に襲われたこともないし、地震も起こらないです。ラッキーな国ですね。子どものころからずっとそう思って生きてきました。

 

記憶を辿れば、つい最近までマレーシアで地震が起こったと聞いたのは、ただ一度だけでした。2年前に、東マレーシアのサバ州で起きた地震でした。地震のため、人が被害を受けて、死にも至ったその事件は、マレーシアで初めてのケースかもしれません。

 

といっても、最近マレーシア中国語新聞紙「東方日報」に載せられたある記事を目にして気になりました。「2004年12月26日、インドネシアのスマトラ島北西沖のインド洋で起きた地震がもたらした津波が、マレー半島の西海岸に押し寄せたときから、マレーシアで地震が発生しないという伝説はもう終わった。それからはマレー半島を震源地とした地震もある」と、筆者は主張していました。

 

実はマレーシアでも地震が起きていた

 

さらに、今までマレー半島で地震が起こったことがないというイメージは、実はただの思い込みだそうです。実際に、2007年11月から2009年にかけて、パハン州のブキ・ティンギでマグニチュード2.5 – 3.0の地震が20回も発生し、2009年パハン州のジュラントゥッ、ペラ州のマンジュン、ヌグリスンビラン州のクアラピラーでも地震も起こったと、その記事が指摘しました。

 

えっ、どういうこと? 全然知らなかったけど、本当なの? 気になったので、グーグルしてみると、実はブキ・ティンギで起こった地震がかつて報道されたこともあるし、マレーシアで地震が発生する可能性は、何年前からメディアに取り上げられたこともたまにあります。どちらも見逃してしまって情けないなぁー。

 

ある専門家によると、その前にずっと動かない断層が他のプレートにぶつかってから、活断層になっているそうです。つまり、「マレーシアは地震が発生しない国」は、もう過去のことになりました。

 

衝撃ですね。自分は今まで一度も地震に見舞われたことがないけれども、阪神大震災などを体験した日本人や、台湾人の友人が語る話だけで、その恐怖を感じられます。

 

怖いなぁー。想像するだけで怖いです! 前にスマトラ島で起こった地震からの影響で、住んでいるアパートが一瞬だけ揺れていたことが3、4回あって、その程度の揺れだけでもけっこう怖かったです。

 

でも、私にとって、それより怖いのは、マレーシア人が自然災害に対する危機感をあまり持ってないことです。マレーシアは昔からずっと「地震ゼロ」の国なので、住宅や建築物の耐震性もないし、もし地震が発生したら、どう対処すればいいのか、恐らく政府も国民もわからないかもしれません。

 

あくまで個人の感想ですが、多くのマレーシア人は僥倖に頼るきらいがあるような気がします。マレーシア人同士に自然からの恩恵を当たり前のことだと思うのはやめて、先のことをもっと考えたり、日本から防災の知識など習ったりしてほしいです。

 

記事掲載日時:2017年11月22日 21:50