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マレーシアで日本の野菜を作る畑を見てきました

 

マレーシアのパハン州、キャメロンハイランドの農園地帯に日本の野菜を再現している農家がある。早速見に行くことにした。(マレーシアマガジン=かりわめぐみ

 

パハン州のキャメロンハイランドは、標高1,500mに位置する、マレーシアの避暑地だ。ロビンソン滝や、いちご狩りが楽しめるスポットとしても有名。ここに、農園地帯に日本の野菜を再現している農家があるらしいので見に行くことにした。

 

クアラルンプールからの長距離バス停留所である、タナ・ラタを南下すると農園地帯があり、険しい山の斜面にたくさんのビニールハウスが並ぶ。目的地までは車一台しか通れない狭い道を四輪駆動で走る。道なりには野菜や果物、花の農園がひしめき合っている。車で山登りをするのは初めての体験だった。

 

 

標高1750mにある広大なビニールハウス

 

日本の野菜を作っているビニールハウスは、標高1750mの場所にある。総敷地面積は25ヘクタール。東京暮らしの長い私は、こんなに広大な畑を見たことがない。日本の農園と比べても、かなり規模の大きいもののようだ。

 

 

今回見学させていただいた農園は日本の種が蒔かれ、地元の人が育てている。技術指導や出来上がった野菜の品質を管理するのは日本人だ。

 

 

このプロジェクトの責任者は本庄亮太さん。マレーシアで農業指導をはじめて5年になる。日本でも長い間農業の仕事に携わっていた人物だ。本庄さんいわく、マレーシアでの農園作りの難しさは文化と言語の違いだという。日本の常識が通用しないため、繊細なコミュニケーションが必要となる。地元産野菜のメリットは、鮮度と輸入時のコストを抑えられることだ。この企画を立ち上げ、形になるまで多くの試行錯誤を重ね現在の農園を完成させた。

 

 

そしてもう一つ、このプロジェクトには価格を抑え、日本の野菜を東南アジアの多くの人に食べてもらいたいという願いが込められている。マレーシア拠点の、日本野菜農園なのだ。さらに、農薬の量も必要最低限に留め、安全でおいしい野菜作りを目指している。

 

 

この農園で収穫された野菜は倉庫へ集められ、日本料理店やスーパーに配送される。マレーシア国内はもちろん、「地元産の日本野菜」は東南アジア各国でも販売されている。なかでもシンガポールのドン・キホーテで販売している「焼き芋」は人気が高いという。

 

 

マレーシア野菜は日本の野菜と比べて形や食感が異なる。私が、日本と同じ感覚で和食を作ると野菜がかたすぎたり、味が浸透しないことがあった。逆にマレーシア野菜のマレー料理は味付けや食感に見合っている。マレーシアにきて、地元の料理には地元の野菜が合うことを知った。マレーシアには多くの日本料理店があり、駐在の日本人も多いので、日本の野菜は必要不可欠だ。今回のキャメロンハイランドで見たものは、東南アジアと日本野菜の輪をつなげる農園だった。

 

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記事掲載日時:2018年12月12日 07:03