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マレーシアの建築業界の国際カンファレンス

 

マレーシアで建築業界対象の国際カンファレンスが行われ、建築事務所の人々が集まり、マレーシアの課題について10人が講演した。(マレーシアマガジン=上地依理子)

 

2019年6月15日、16日にセランゴール、アンパン地区にあるConsist Collegeにおいて「ArchiQ国際カンファレンス 2019」が行われた。

 

ArchiQ国際カンファレンスは Association of Consulting Architects Malaysia(以下ACA:M)が主催。毎年恒例の会議だ。

 

ACA:Mはマレーシアの建築家のための協会で2015年6月に創設。2018年からカンファレンス式の大きな会合が始まり、今年で2回目である。

 

主に(1)建築ビジネスでメンバーが直面する問題や課題に取り組むこと、(2)最高レベルの優れたサービスを提供することーーを支援する。

 

2019年6月現在、130以上もの会社がメンバーとして登録されている。

 

また、近年建築業界は規則や法律が複雑化し、実践性とビジネス性とのバランスも保つ必要が生じている。

 

2日間のカンファレンスでは、さまざまな背景を持つ10人の講演者が参加。

 

ArchiQ 国際カンファレンスの創設者である ジャスミート・シン・シドゥ氏は「建築専門職はもはや建築の芸術と科学の単純な実践ではない。経験豊富なスピーカたちから学べるのですべての実践者にとって絶好の機会」と話した。

 

また2019年6月15日、ArchiQ国際カンファレンスの重役たちがメディア向けに会見を開き、開催意図やマレーシア業界が直面している問題についても語った。

 


ACA:Mの創設者であり会長の建築家ジャスミート・シン・シド氏は「建設提示から承認までの時間がかかることでミスマッチが引き起こるのは避けられない状況。より密接な地域自治体との連携が鍵になってくる。建設提示から承認までの時間を短くするよう、地方自治体に働きかけるために、建築家たちが集まるカンファレンスを開いた」と具体的にArchiQ国際カンファレンスの意味を語った。また技術の進歩と建物の構造の解釈も説明した。

 

理事会員である建築家ボビー・ロー氏は「技術は日々進化し続ける。ドローンで内部を視察したり、国際的にビデオ会議もできる。また3Dプリンターのおかげで建築家が手で書く、設計図を作る作業も減っている。作業効率化が図れている分、もっと細かい部分に関与する余裕も出てきた」と語った。

 

(右からACA:M理事会員・建築家ジャフリ・メリカン氏、、ACA:M名誉幹事・建築家エリック・チュウ氏、LAW会長・名誉ゲスト・建築家ザイルル・アジディン・ビン・バドリ氏、ACA:M会長・建築家ジャスミート・シン・シド氏、ACA:M理事会員・建築家ボビー・ロー氏)

記事掲載日時:2019年06月26日 23:28