icon-plane 日本の「地元密着の看板屋さん」がマレーシアに進出したわけ

日本の「地元密着の看板屋さん」がマレーシアに進出したわけ

 

長田広告は、創業56年を迎える日本の老舗屋外広告会社。2014年からマレーシアに進出しているが、実際に何をやっているのか日系進出企業にはあまり知られていない。ペタリン・ジャヤにある現地子会社 AD Nagata Malaysiaで取材した。

 

看板広告のパイオニア

 

 

長田広告は1963年創業。日本で3万のクライアントを持つ屋外広告媒体の大手だ。屋外の中・小型看板に強く、もともとは地域に密着した「街の看板屋さん」として始まった。

 

同社のビジネスモデルは、土地などを借りて、そこに看板を設置し、レンタルするというもの。日本では建物の壁面や民家にも見られ、特に、田んぼや畑の屋外の野立看板が得意だ。

 

今ではほぼ日本全国全県に支店がある。実は看板を日本全国に展開しているのは長田広告1社のみなのだそうだ。

 

世界一の屋外広告会社になる

 

全国制覇した長田広告が次に目指したのは世界。

 

日本の長田広告の長田一郎社長は、今後の目標について「世界一の屋外広告会社になることです」と話す。

 

「そのために海外進出も考え、市場調査をして14年にまずは成長が著しい東南アジアの2カ国に進出した。(中略)その1つが、13年時点で一人当たりの国内総生産(GDP)が10,000ドル以上あり、郊外に嗜好性の高い商店街が出来上がっているマレーシア。」(2019年7月31日中日新聞より)

 

まずは東南アジアに目をつけ、2013年に調査を開始。2014年、マレーシアとミャンマーというまったく異なった市場に進出を決定した。

 

AD Nagataの宮木高弘マネージングダイレクターは、「マレーシアではローカル市場を狙っています」と話す。
しかし、マレーシアは日本と違い、大型の広告やデジタルサイネージが主流。しかも、日本とマレーシアの商習慣の違いもある。外国企業がどうやって勝機を見出したのか。

 

日本と全く違うマレーシアの特殊性

 

同社の坪野香梨国際事業部課長代理は、「マレーシアでは、テレビ・ラジオがマスになりにくいのです」と説明する。

 

マレーシアは多民族社会で、新聞もテレビもラジオなどマスメディアは、英語やマレー語タミル語中国語と、すべて言語別に分かれる。そのため「国民全てが見る媒体」が非常に少ない。

 

一方でマレーシアは車社会で、国民の多くがマイカーで通勤、通学する。そんな中で、誰もが目にするのがある意味、ロードサイドに設置された看板広告だというわけだ。

 

「よく、ビルボードは価格が高すぎると誤解されているお客様がいます。しかし、実はうちが扱っているような小型の郊外型ビルボードは安いんです。これを言うと驚かれますが、月額RM1400から出せます。契約期間は1年からですが、手が出る価格で広告が打てます」と坪野さん。

 

また、災害の多い日本の看板の設置基準はマレーシアより厳しい。災害が少ないマレーシアでは、長田独自の現地基準より厳しい設定基準で設置するため、「突風などの被害にも強くて安心です」と宮木さん。

 

小型看板が少ないマレーシア

 

マレーシアの道路脇を見ていると、大型看板は多いが、小型の看板は少ない。あっても違法のものが多いのだそうだ。

 

長田広告はここに目をつけ、日本でよく見られるような小型の看板をメインに売り出した。実はこうした小型看板に対して設置許可を出す自治体はまだまだ限られているのだそうだ。

 

「ローカルの会社は、こうした細かい仕事に手を出すのを嫌がるため、あまりライバル会社がいないのです」と宮木さん。

 

現在同社が持っている広告媒体は、マレーシアのブキッビンタンと呼ばれる中心地にある大型のサイネージのほか、郊外のカジャンに6基、セラヤンに14基ある。またマレーシア全土にある郵便局(POS)にもデジタルサイネージが23基あり順次拡大予定だ。看板はお客様からのここに立てて欲しいという相談にものる。

 

 

イスラム教ならではの規制もある

 

宮木ダイレクターはさらにこう語る。
「マレーシアの規制は曖昧で、わかりにくい。イスラム教の国ですから、犬・豚・お酒はダメで、それぞれ自主規制がある。それからモデルの女性の服装についても注意しています。弊社では最終的な広告をマレー系の経験のあるスタッフが見て チェックします。また、基本的には国語であるマレー語を使い、英語の場合はマレー語と英語表記しないといけないなどと決まっている。さらに、ランゲージチェックセンターの承認がないと放映できない。こうしたガイドラインを共有してチェックしているのも弊社の強みです」

 

現在、マレーシアの郵便局(POS)のデジタルサイネージは、待合室のテレビ画面に広告を流せる。どうやって郵便局の権利を獲得したのか。

 

「飛び込みで行ったら、たまたま先方が予算を持っていて、うまく実現したのです。カジャンなどにある小型看板も、基本的にローラー営業をして獲得しています。ローカルはこうした小型の泥臭い営業を嫌がるところが多いですから、その隙間を狙っています」

 

 

現在AD Nagata Malaysiaには、ローカルスタッフが七人 日本人が三人勤務。世界への挑戦は、始まったばかりだ。

 

AD NAGATA MALAYSIA SDN. BHD.

ホームページ:https://ad-nagata-malaysia.com/
フェイスブックページ:https://www.facebook.com/nagatamalaysia/

Unit T3-6, Level 3, KPMG Tower, 8 First Avenue,
Bandar Utama, 47800 Petaling Jaya, Selangor, Malaysia

Tel 03 7725 2536
Fax 03 7725 2539
Email : info.malaysia@ad-nagata.com

(PR)

記事掲載日時:2019年09月09日 07:24