icon-plane 第7回 マレーシアサッカーのお給料事情

第7回 マレーシアサッカーのお給料事情

 

マレーシアで活躍する現役サッカー選手・中武駿介選手がマレーシアサッカーについて紹介していくこのコラム、最終回の第7回目はマレーシアのサッカー選手のお給料についてです。

 

Negeri Sembilan FAの中武駿介です。
マレーシアサッカーについて紹介していくこのコラム、最後となる第7回目はマレーシアサッカーのお給料事情について書かせていただきます。

 

サッカー選手にとっての給料は、生活をするための「お金」という意味だけではなく、サッカー選手としての「価値」を表す一つの指標でもあるので非常に大きな意味のある数字になります。

 

待遇な外国人選手?

 

マレーシアでプレーしている外国人選手の給料は、他の東南アジアの国よりも比較的高いといえると思います。
僕がシンガポールでプレーしていた時は、その当時僕が選手としてさほど価値が高くなかったということはありますが、
マレーシアのチームに移籍した際には額面にして当時の2倍ほどの給料をいただけました。
また日本のJ3でプレーする選手の中にはプレーする以外にアルバイトをしないと生活が厳しいというケースもよく聞きますが、
マレーシアプレーしている外国人選手はサッカーのみで生活ができる程度の給料はもらえます。
中には年収何千万円稼ぐような選手もたくさんいます。

 

給料の未払いと遅延

 

これだけを見るとマレーシアのお給料事情はよく見えるかもしれませんが、現在多くの選手が給料の遅れ、未払いに直面しているのが実情です。
日本では考えにくいこともマレーシアでは起こります。今年のプレミアリーグを2位で来期の昇格をきめたPenang FAは以前所属していた外国人選手への給料未払いが理由で、勝ち点6ポイント剥奪となり、3位のPDRM FAが昇格権を手にしました。

 

PDRM FAも去年所属していた選手への未払いが発覚し、今後また昇格チームが変わるかもしれません。マレーシアではこの2チームだけではなく他でもこういった状況のチームはあります。

 

僕もいまだに回収できていない未払い金があります。マレーシアサッカー協会や、リーグ協会がしっかりとオーガナイズしないことにはなかなかなくならない問題ですが、選手だけでなくその家族の生活にもかかわる深刻な問題ですので早く解決策を見つけてほしいですね。

 

全7回にわたったこのコラムですが今回で最後となります。

 

マレーシアサッカーについて、マレーシアで活躍する日本人選手について、少しでも興味を持っていただき応援していただけると嬉しいです。今年のシーズンも終盤を迎えていますが、また来シーズンもマレーシアでプレーする日本人選手がいると思います。是非一度スタジアムに試合を観に来てください。

 

このコラムを読んでいただいた皆さん、本当にありがとうございました。

 

お知らせ

 

現在僕が行っている、プロを目指す選手、向上心を持った選手やその親御さんに対して、プロになるまで、プロとしての経験を伝える「カフェトーク」。
Plaza Mont Kiara内のカフェ、What’s On Tapにて10月も実施予定です。
「こんな状況の時はどうしたらいい?」「これってどうやるの?」といった悩みや、疑問を持った選手にもアドバイスしていきます。
僕が直接コーチする、プライベートレッスン、グループレッスンも随時ウェブサイト、FBページより受け付けています。詳細はこちらから。
web page [email protected]
FB https://www.facebook.com/take.football.jp/

 

記事掲載日時:2019年09月23日 10:45