icon-plane お金持ちじゃない人がケンブリッジで学位を取る方法

お金持ちじゃない人がケンブリッジで学位を取る方法

かつて名門大学に入るような人々とは無縁でした。

ハーバードやオックスフォードなどに行く人は、みな実家が超お金持ちで、小さいころから英才教育受けたんだろうな〜って勝手にイメージしてました。

ところがマレーシアにくると、いるんですよ。
小学校しか出てない人がいる一方で、世界ランキングに入るような大学を出た人も普通にいる。

ハーバード卒の友人が一人、ケンブリッジ卒が2人、オックスフォード卒が1人、知り合いにいます。
言われなければ気がつかないほど、ごくごく普通の人たちです。

ケンブリッジ大学院でPh.Dを取った友人に話を聞いてみました。

彼女は中華系。けれども実家があまり裕福ではなかったそうです。
小学校は、マレーシアの公立中華学校。中国語で授業を受けました。
中学校も公立中学ですが、学習言語はマレー語でした。早期教育とは無縁の環境だったそうです。

高校ではじめて英語の授業を受けて、共通テストで優秀な成績を上げました。
優秀だった彼女を先生が応援し続け、英国の名門校であるインペリアル・カレッジ・ロンドンに合格。

ところが、お父さんが進学に反対。学費が高すぎるというのです。
そこでやむなく別の大学に進学します。

卒業後、彼女はマレーシアの多国籍企業に就職します。けれど、どうしても最高の大学で学びたい、という夢が捨てきれず、6年働いたところで休職。自費で大学院に行くことを決意します。

願書を出してみたところ、ケンブリッジ大学に合格。専攻は化学です。
幸い奨学金も取れ、自己負担がほとんどない状態で大学院生活がはじまりました。
予定通り、1年でPh.Dを取り、マレーシアに帰ってきました。
もとの企業に戻り仕事を続けていますが、「素晴らしい1年だった。チャンスがあったらまたどこかで勉強したい」と話しています。

彼女も、環境は決して恵まれていません。中学までは公立学校だし、英語を学び始めたのも10代の後半から。家では広東語を話していますし、教育熱心な家庭でもありません。
けれど、本人がとても優秀だったことと、学びたい意欲が強かったことが大きかったのでしょう。

日本の大学生でも大学院だけ留学する、という選択を取っている人は多いです。
大学院の1年だけ留学するなら、学費も滞在費も抑えることができます。
さらに各種用意されている奨学金を利用すれば、負担額はさらに少なくなるそうです。

一流大学の学位には途方もないお金が必要、という先入観を覆してくれた話でした。