環境問題が注目を集めるマレーシアで、「廃棄物ゼロ」を目指すストアを取材しました。(マレーシアマガジン=上地依理子)
「世界のゴミ捨て場」と言われるほど、マレーシアには先進国から送られてきたゴミがたくさんあります。そのため、国民は環境問題に敏感で、ミクロレベルから変えようとする動きが活発です。
クアラルンプールやセランゴール州ではプラスティックストローの店舗での使用禁止を促したり、エコフレンドリーな店が増えたり…。マレーシアで有名なエコフレンドリーなバンサーにある店舗「The Hives Bulk Foods」へ行ってみました。
「The Hive Bulk Foods」は、マレーシアの”廃棄物ゼロ”ストアのパイオニアとして知られています。「地球環境の改善のために持続可能な生活を推奨すること」が目標。2019年9月現在、バンサー、アンパン、ペタリンジャヤ、インターマーク、TTDIに店舗を置いています。
2019年、マレーシアはプラスチック汚染の世界最悪の国の1つであると評価されました。政府は違法なプラスチックの輸入を遮断しようとしていますが、the Hivesは個人も日々のゴミの量を改善する必要があると考えています。また、”5つのR”(廃棄、削減、再利用、リサイクル、腐敗)の実践が無駄を最小限にするという信念があります。
社会的企業としてより影響力を生み出すにはどうするか。The Hiveは地元企業との協力が重要と考え、地元の有機農家、女性起業家、難民、その他の社会的企業と提携しています。難民の手作り製品を購入するたびに、消費者は慈善活動に貢献しています。加えて、環境にやさしい生活への簡単なガイドとして、毎週さまざまなワークショップも運営しています。
he Hivesでは、無駄の少ないライフスタイルに役立つさまざまな未梱包の製品を提供しています。例えば、スパイス、こんぶ茶、オーガニック美容商品、何回も使用できる月経用ナプキン、メタルストローなどです。
メタルストローは通常のサイズのみならず、タピオカ専用のものも置いてあります。
再利用できる月経用ナプキンは三種類。女性は毎月22枚も月経用ナプキンを使用しており、年間にしたら264枚もの月経用ナプキンを消費していることになります。The Hivesで購入できるこの商品は比較的洗いやすく、吸収力も優れており、エコフレンドリーであると店員さんは語ってくれました。
洗って何度でも再利用できる月経用ナプキン(Liner:RM15, Regular:RM20, Large:RM25)
またペットボトルをリサイクルして作られたズボンも売られています。この商品は台湾と日本から回収したペットボトルを衣服に使用できる繊維に変えるプロセスを経てこちらの店頭に販売されています。
これ以外にも様々な商品が並んでいます。
The Hiveでは、パッケージングを行なっていません。サプライヤーと協力して配送用のパッケージを削減し、最終的にボックス、ボトル、ジャー、バッグを最大限リサイクルしています。独自の再利用可能なパッケージ(ボトル、容器、バッグ)を持参することを顧客に推奨しており、寄付された瓶や箱を使って輸送用の梱包もしています。レシートも紙媒体を使用せずメールやSNSに届くデジタル式を取り入れています。また、ほとんどの製品はオーガニックで、クアラルンプールの地元の生産者から購入しています。そのため、ハイブで販売される各製品は、プラスチックを含まないことに加えて、二酸化炭素排出量が非常に低くなっています。
The Hive Bulk Foods
住所:92A, Lorong Maarof, Bangsar, 59000 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur
電話番号:03-2202 0707
Email:[email protected]
Facebook:https://www.facebook.com/thehivebulkfoods/
Website: https://thehivebulkfoods.com/
地図:https://g.page/thehivebulkfoods?share
記事掲載日時:2019年10月01日 21:20