icon-plane 学費の高いインターほど勉強が緩いという不思議

学費の高いインターほど勉強が緩いという不思議

東洋経済オンラインに記事を書きました。
今回は、ペナンにあるプリンス・オブ・ウェールズ・アイランド・インターナショナル・スクールを取材してきました。

東洋経済オンライン ペナンにある英国式スクールに行ってみた

さまざまな学校を見ていて面白いなと思うこと。

それは、高級インターになればなるほど、勉強が緩くなり、生徒を「遊ばせて」いるところでしょうか。

中間、期末試験がなかったりは当然。宿題もない学校もあり、その分、スポーツや芸術などに力を注ぎます。

エプソム・カレッジに聞いてみると、
「もはやIGCSEなどの試験は簡単すぎてみな差がつかなくなってきています。そのため、ハーバードなどの一流大学に入るためには、勉強だけではダメ。プラスα、スポーツや芸術面に秀でていることが非常に重要です」

と理由を教えてくれました。

問題があるとすれば、お金持ちの家庭が多いこと。そのため、なかには生徒が先生をなめてしまっている学校もあるそうです。
欧米人が多く、ドラッグ、飲酒などの問題が聞こえてくることもあります。
入学時にドラッグをしない旨の誓約書を要求する学校もあるくらいです。

▪️学費の安い学校のほうが勉強する?

反対に、学費の比較的安い中華系学校などはアジア的で勉強重視。

毎週のように試験があり、試験結果が悪いと怒られるところも。学校によっては体罰もあります。
知人の学校では、毎週書き取りテストがあり、できないとものすごく怒られます。
宿題も毎日夜中までかかるレベル。あまりの厳しさに転校を考えているようです。

我が子の学校も宿題の多さとテスト、コンテストの多さには驚きます。
小学生から中間テスト、期末テストがあり、宿題は夜中までやらないと終わりません。私からみると勉強しすぎです。
先生もかなり怖いし、体罰もあります。
しかしローカルの知人からは「公立学校はこの10倍厳しいよ」って教えてもらいましたので、上には上があるようです。

授業の進度も早く、2年のカリキュラムを1年でやってしまう学校もあります。
そして、音楽や体育の授業は最小限です。なかには音楽の授業が一切ない学校もあります。

マレーシアには「とにかく試験でいい点数を!」という親も多い。
そういう家庭の需要に応えたものと思われます。

ちなみに、この点について、とある高級インターでは批判的でした。
「進度を早めることに意味がなく、情操教育を同時に進めることが大事」という考え方なんですね。

▪️高級インターに独自の「不満」

プリンス・オブ・ウェールズ・アイランド・インターナショナル・スクールにも、
高級インターならではの傾向は当てはまります。

施設が立派で、先生たちは西洋人が多く、校風はのびのび。先生が生徒を怒ることはあまりないそうです。
現地で当校に実際にお子さんを通わせている人に聞くと、自由な校風がとても気に入って通っている人がいる反面、辞めてしまう人もいます。
とくに中華系の教育熱心な家庭は、勉強中心のローカルインターに戻っていくご家庭も多いのだとか。
勉強の「ゆるさ」や先生の「甘さ」に物足りなさや不安感を感じてしまうのだそうです。

マレーシアのインターナショナルスクールもいろいろです。

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