icon-plane 「一言で言うとヤバい学校」エプソムカレッジのマッチョな実態

「一言で言うとヤバい学校」エプソムカレッジのマッチョな実態

このたび「ワクワク海外移住」で「エプソムカレッジ・マレーシア」を4回に渡って取材させていただきました。

エプソムカレッジ・マレーシアといえば、100年以上の伝統を持つ英国の全寮制学校が作った初の海外校。
お金持ちの両家の子女が、しっかり勉強しつつ、イギリス風のマナーを厳しく躾けられる学校なんだと勝手にイメージしていました。

が! 行ってみると、実際は全然違うんです。
その実態はまるで「グローバル・マッチョ養成所」。

英語をベースに隙間時間にこれでもかと詰め込まれるアクティビティー、イベントを通じ、生徒たちはスポーツ、芸術、ボランティア、ありとあらゆる活動を強制的にやらされます。勉強時間が比較的少なく感じられるほど、じつに休んでいる時間がないのです。

そして本当にみんなが筋肉を鍛えているんです。ある寮のハウスには本当にトレーニング室ができて、誰かしら使っているそう。

クラブ活動が週に10種類、学期ごとに違う種目を選ばなくてはならず、ときには自分の嫌いな活動も強制されるーーというのも衝撃でした。日本のように一つのことを極めるのではなく、ありとあらゆることを体験しなくてはなりません。当然スポーツは必須。休日にすらアクティビティーがあります。

以前取材したときも、「もう机に向かって勉強するだけの時代は終わったんですよ」と言われてのけぞりました。
運動だけでなく、美術室には3Dプリンターやろくろなどといった機械も完備。希望者にはバイオリンやフルートのレッスンもさせます。

宿題はポスター作りやプレゼンテーションが多く、先生や寮母との連絡はSNSで行われ、モバイルフォンを持っていないと連絡すらできません。それどころか、授業でSNSのアプリを使うことすらあるそうです。学校はTwitterもフル活用しています。

◼︎コミュニケーション能力を鍛える仕組みがある

一人でいることは許されず、いつも誰かが声をかけてくる校風。しかも変な格好をした目立ちたがり屋がいっぱい。ハウスシステムの中、縦割りのグループが作られ、疑似家族のような関係を作りつつ、人間関係を強制的に結ばされます。寮の部屋のレイアウトや飾り付け、何を置くかも、みな自分たちで決めて実行するので大変です。

まるで実社会のありとあらゆる活動をすべて、学生時代に体験させてしまおうという感じです。

なにより、歴史あるイギリスの伝統校が、ここまで新しいものを果敢に取り入れて時代に合わせた教育をしようとしていることに驚きました。
そういえば、ハーバード大学が学力テストを廃止するというニュースが話題になっていましたね。

教育の質が大きく変わっているな、と感じます。
頭でっかちの学習バカはいらないーーそういう流れになっていくのかもしれません。

(全4回、こちらから読めます!)
ワクワク海外移住 エプソムカレッジ・マレーシアの英国式教育 特集ページ

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