icon-plane学校 | マレーシアでちょこっとだけ子供の教育を考えた。

クランバレー(KL首都圏)に米国式インターナショナル・スクールが登場して話題になっています。取材に行かねば、と思っていたところ、学校側から「広告を出したいので校長にインタビューしてください」とオファーがありました。読者の方がマレーシアマガジンを推薦してくださったようです。ありがとうございます!

 

なぜ米国式が良いのか?

 

マレーシアでは旧宗主国が英国だったこともあり、英国式インターナショナル・スクールが主流です。世界中を見ても、英国式は多いですが、米国式は数少ないです。

ところがこの英国式、日本人にとっては、ちょっと難しい面があります。
なぜかというと、試験の比重がちょっと重すぎるのです。

英国式は試験を受けて卒業(中等教育の終了とみなされる)仕組みでして、これに受からないと、大学などに進めません。この試験がそこそこ難しい。例えば、日本の小学校を終えて中学から英語力ゼロで留学すると、試験に間に合わないケースが出てくるのです。先生が「この子は異国から来て頑張っているのだから」などと評点を多少甘くしてくれるということがありません。そのため、私は高校からの留学などはあまりオススメしていません。

もう一つは、中学3年くらいから高校2年までは授業が試験対策のような形になるという点もあります。

米国式が良いのは日本の学校と似ていて「在籍しているだけ」である程度は卒業できること。もちろん、試験もあるのですが、英国式のような一発ではなく、授業の合間に校内である試験に合格すれば良いわけです。

「人格教育」「情操教育」に重きを置いた、割とのびのびした授業なのではないかと思われます(授業を体験していないのでわかりませんが、少なくとも試験・試験と追い立てられる感じではないということです)。

 

米国式の問題点は費用

 

クアラルンプールにはもともと、モントキアラ・インターナショナル・スクールとISKLという二つの米国式の学校があるわけなのですが、両方とも、1、2を争う費用の高い学校でした。

このオアシス・インターナショナル・スクールの良い点は、費用が他に比べると若干安く済む点です。郊外に作ることで費用を抑えることができたとのこと。校長先生も「この内容の教育がアフォーダブルな価格で提供できる」のが売りだと言ってました。

 

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また、この学校は世界中に18の支店を持つチェーンになっており、アジア、サウジアラビア、ヨーロッパ、韓国(なんと3つあるそうです)、日本(名古屋にあります)など、に学校があります。マレーシアの多くの学校で問題となっている「教師確保」についても、米国から直接先生を送ることでクリアしているそうです。教師が「米国人または米国の有資格者のみ」と限定されているのもポイントが高いですね。

もう一つ、ちょっとユニークだな、と思ったのは宗教に重きを置いていないことです。

 

欠点はないのか

 

欠点はといえば、若干町から遠いことです。ちょうどクアラルンプール国際空港とクアラルンプール中心部の中間地点にあります。周りはまだ未開発の新興住宅街ですが、今後開発計画が進行するそうです。近くに住みたければ、シャーアラムのコタ・クモニンあたりが良いかも知れません。

もう一つは、今後、日本人が増えすぎる可能性があることです。
今現在、国籍比率は米国人(30パーセント)の次に韓国人(30パーセント)。次がマレーシア人、日本人、中国人と続きます。日本人の数はまだまだ少ないですが、増えていく可能性があります。あまりに増えすぎると結局は日本人同士で固まってしまい、英語力が伸びなくなるお子さんが出てくるのです。これはもう仕方ない問題と言えますが、入る「時期」によって大きく満足度が変わることは、ぜひ知っておいて欲しいです。

ただし、現時点で「英語力ゼロで入るのは難しい」とのこと。英語力がなくて入れるのは小学校1年生まで。その後はある程度の基礎をつけてからの入学をオススメしているそうです。(ELLと呼ばれる語学のサポートクラスは存在します)。入学前にフィリピンの英語留学にでも行って集中的に基礎を勉強してからくるのが良いと思います。どうしても英語力が足りない場合は、半年ほどお試し期間を設けるケースもあるそうです。実際にこれはどこまで厳格に運用されているかはちょっとわかりません。

 

データおよびPR記事はこちらに掲載してあります。
http://www.malaysia-magazine.com/kl/school/OASIS/

(PR)


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投稿日:2019/03/22  Posted in 学校

こんにちは。マレーシアマガジンの野本です。新学期ですね。
さて、急に転勤になり、マレーシアでインターナショナルスクールにするか、日本人学校にするか、悩んでいる父兄も多いようです。

 

そんな人にオススメの問題作をご紹介します。
「すべての教育は洗脳である・21世紀の脱・教育論」(堀江貴文)

 

最近、いろんな人が教育について発言し始めましたが、ホリエモンもその一人。
相変わらず、そこまで言っちゃって良いかのかな……ということを堂々と言い切っちゃってます。

 

「学校は常識を身につけるための国家による洗脳機関」
「学校では知識は身につかない。身につくのは常識である」
「常識とはその国、その組織でしか通用しない決まりごとで、身につけてもほとんど意味がない」

 

などなど。
学校教育が目的としている人材を、「一言で言えば、従順な家畜」とばっさりです。
要するに、工場や軍隊に送るための装置だと言うわけです。身も蓋もありませんが。

 

そういえば、学校で習ってないことを質問したり、考えようとしたりすると、先生に怒られるのはなんでだろう? と不思議でした。英語教育がやたら文献の翻訳にこだわるのも、先生が論理的でなく、時に情緒的なのも謎でした。
確かに、洗脳装置だと考えれば合点が行きます。日本人としてのアイデンティティーを学ぶ場所だってことですね。

 

日本の親が途中でインターに入れるときに注意すること

 

さて、一方でこの反省から生まれたのが、欧米で発生したアクティブ・ラーニングの流れです。
学校の一種には違いないのですが、従来の工場労働者を作る教育とは、真逆の発想です。
ここに、親である私たちは注意しなくてはいけません。

 

理論的にはホリエモンの言う通り、学校なんて早急にやめて、好きなことをさせた方が効率的でしょう。我が家も、もう学校には行っていません。

 

ただ、実際の子供たちを見ていると、そこまで話は単純じゃないです。
グローバルとローカル人材って、教育方法が多分真逆なのですよね。
この「洗脳」に強烈にかかったまま、マレーシアでインターに入り、混乱してしまうお子さんが少なくない。ましてや、伝統的教育からいきなりアクティブラーニングに放り込まれても、一体何していいのかわからなくなる子もいます。

 

小学校低学年から、先生の指示がないと動けない子や、性格的に「自分で考えて」「質問して」と言われることが、苦痛でしかない子もいます。
さらには、日本の濃厚な(排他的な)人間関係を好む子もいます。「日本の学校がよかった」と言って、なかなか馴染むことができません。

 

アクティブ・ラーニングは日本の学校とやっていることが真逆なので、混乱して当然なんです。

 

私、こう言うタイプのお子さんは、日本の学校で楽しく過ごした方が良いように思います。
結局のところ、本人が楽しいかどうかが、小さい頃は全てじゃないかな。学校なんて、どうせたいした意味はないのですから、好きにすれば良いと思うのです。

 

全員がグローバル化する必要はない

 

いつも言ってますが、全員がグローバル化する必要はないです。グローバルは結構過酷ですから、ローカルの世界でローカル人材として仲間とワイワイ生きると言うのもアリです。英語が話せない人が「変わっている」と価値を持つ時代が来るかも知れません。グローバルになりたい、と思ったときに本人が勉強すればいいだけです。

 

親の方も同じで、「グローバル化」「英語」と言いながらも、やっぱり強烈な洗脳から脱することができません。
インターナショナル・スクールで良い成績をとっても、「遊んでばかり」と不安になって、放課後に詰め込み式の塾に行かせる親の話、インターの先生たちからよく聞く悩みの一つでもあります。ローカルのマレーシア人の家庭も似たり寄ったりです。

 

「子供に好きなようにやらせるのが不安で」「机に向かって長時間頑張るのが勉強だと思っているので」と言う人もいます。

 

個人的には、どういう学校に行こうが、最終的には知識も教養も自分で身に付けるもの。その子次第ではいろんな道ができてきます。
あまり心配せず、その子が楽しくいられる場所を探すのが、親にできることかなーと思います。

 

この本、賛否両論ですが、かなり思い切ったことを書いていて面白いです。

 

すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

 

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■マレーシアマガジンのインターナショナルスクール見学ツアーに同行しています。スカイプ面談付きで、丁寧にご相談に乗ります。ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

http://www.malaysia-magazine.com/school_tour/tour4.php

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登校しぶりの子供をマレーシアに連れてきて6年。子供はどうなったのか(1)

 

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投稿日:2018/04/19  Posted in 学校

こんにちは、マレーシアマガジン編集長の野本です。

 

マレーシアで評判の良いインターに子供を入れたものの、何だか遊んでいるばかりで、ちっとも勉強している様子がない。英語も理解しているのかどうか怪しいーーそんな悩みを多く聞きます。

 

これは当たっていて、実は先生が教えない場所では、生徒は自分で問題を発見し、行動し、考えないといけません。
生徒の自主性が必要なんですね。
なので、受け身の態度が身についてしまっている子供の場合、授業ですっかりお客さんになり、何も身につかない、ということが実際に起きてしまいます。

 

個人的に、特に先進的と言われるインターナショナル・スクールでは、向き・不向きがあるなと思っています。

 

好奇心があり、うるさいほど質問したり、自分なりに考えたりする子は多分、すごく伸びる可能性を持っています。
一方で、言われたことをきちんとやるけれど受け身で指示が欲しいタイプのお子さんは苦痛に感じたり、伝統的な授業に戻りたがったりするケースがあるようです。

 

日本で優等生だったけれど、マレーシアでは「質問しなさい」「授業に参加しなさい」と言われて、どうしていいのかわからないと言っていた子もいました。

 

小さい頃に受けた嫌な思い出が原因で、質問できなくなってしまったお子さんもいるようです。
子供は「そんなことも知らないの」「以前習ったでしょ」と怒られると、質問する勇気をくじかれてしまいます。

 

そういう場合は別に黒板に向かい大勢が学ぶスタイルの学校で良いと、私は思います。

 

結局のところ、学習は最後は自分自身でやるもので、教育手法でそこまで人生が変わるとも思えないです。
子供が楽しく通っていて幸せなら、それで良いんだと思います。

 

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投稿日:2018/03/07  Posted in 学校