書評でこの本が気になっていました。
タイトルが過激な本って手に取るのが恥ずかしいですよね? 私もそうでした。
しかしですね、日本では殺人事件の半数以上が家庭で起きているそうです。
平成25年の警視庁統計(犯罪情勢)によると、日本の殺人事件の53.5パーセントが親族間です。
https://www.npa.go.jp/toukei/seianki/h25hanzaizyousei.pdf
通り魔とかテロとか心配するよりも、自分の家庭を心配するほうが現実的なんですよ。
家庭内の陰惨な犯罪が起きると、その理由を知りたくなります。
子育て中の親として「うちは違うから大丈夫」って安心したくなります。
「よくわからない」ことは、怖いじゃないですか。
そこで、読んでみました。甘かったって思います。
タイトルは誇張でもなんでもなく、そう願う親がいるということです。
そして日本の制度ではこうしたケースにうまく対応することができていません。
◼︎ヒントは、親自身の人生にある
著者は警備会社の経営者。長年、精神病者の移送サービスを手がけてきました。
第1章の「ドキュメント」を見ると、世間一般でいう「勝ち組」の家庭が多いのです。
子供自身も、幼少期から優等生で有名大学を出たような「良い子」が含まれることにも驚きます。
「お金には困っていない」「上場企業の幹部」「両親ともに高学歴」「不動産収入がある」
……といった記述が随所に出てきます。
決して親がパチンコ行って育児放棄しているような家庭じゃないんですよ。
むしろ教育熱心で親が頑張ってる家庭です。
でも、あっという間に子供の心が壊れてしまうのです。
その後は壮絶で、もはや引きこもりではなく立てこもりだ、と筆者は言います。
これってどの家にも起きうるな〜と思わされます。
私の周りにもある話で、決して他人事じゃないのです
この本には安易な解決策は書いてありませんが、筆者の目線は一貫して親には厳しいものです。
「ヒントは、親自身の人生にあります」
「多くに共通しているのは、幼少期からなんらかのサインがあったということです」
◼︎親は必読、ただし子供は…
これ読んで、「うちには関係ないな〜」と思える人はそんなにいないのではないかと思います。「広い世界を見せたい」と思っている我が家だって同じです。
全親必読の書です。
ただし、これ、子供にはあんまり読ませてたくないな〜と思っていたのですが….。
5年生の子が読んでしまいました。
「お母さん、これ面白い本だね」と…。
はー。子供って親の真似するってほんとですね〜。
子供が読むことにはあまりメリットがあるとも思えませんが。
仕方ないので、この本をネタにいろいろ親子で話しあってます。
非常に複雑な気分です。頑張ります。
(アマゾンのリンクです)
「子供を殺してください」という親たち (新潮文庫)
読者の方から、教えていただいたのですが、アマゾンで購入する場合、「Kindle版」だと550円+20%ポイント還元がつくので、文庫版(新品)よりもかなり安く買える、そうです!
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東洋経済の連載記事のリンクです。
http://toyokeizai.net/category/malaysia
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