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日本人の子に、英語力の壁は2回来る

こんにちは、野本です。

私ごとですが、11月よりマレーシアマガジンの編集長兼スタッフとして働いてます。

最近ではお客様の学校見学にも立ち会っておりまして、
1日に2−3校を一緒にみてまわっています。

さて、学校を回っていて最近感じるのは、中堅どころのインターに、
ここ数年で英語力を必要とする学校が増えた、ということです。

以前だったら、英語力がなくても入れてくれた学校が、
「英語力要」「試験必須」になってきています。
とはいえ、この英語力要というのは、だいたい英検2級くらいのイメージです。

英語が狙い目は新設校。
特に大きな校舎をどーんと建てて生徒を募集している学校は、
英語ができなくても入れてくれる傾向にあります。
学費の比較的高い学校も同様です。
 
英語には二つの関門が待っている
 
しかしながら、インターナショナル・スクールに入ってからも、
大抵の日本人にはこの悩みが続くんですよ。

第一関門が、「授業についていけるか」、
第二関門が「試験で点数が出せるか」です。
 
1. 授業を「聞いてるだけ」じゃ伸びない語学力
 
インターに入ったら英語はできるようになるんでしょ、と思われるかもしれません。
しかし、「授業を聞いてるだけ」だと語学力は伸びません。
さらにフツーの日本人の子にとっては、「普通の授業についていくまで」が大変なのです。

小学校4年くらいで、新聞記事を読ませていたり、
エッセイを何本も書いたりするとこもあります。
低年齢できた子でも、マレーシア人に追いつくのはなかなか大変なものがあります。

英語の特別クラスも授業内容が不十分なことが多く、
学校側から「さらにご家庭でも補習を」と言われてしまいます。
なので、最初の1年で、いかに早く「特別クラスを出るか」が課題になります。

語学が上達する人、しない人の差

 
2. 卒業試験に合格する力があるか? 
 

授業がまあまあ理解できるようになりました。日常会話や先生の話の理解は可能です。

すると、次の関門はIGCSEやIBといった「卒業試験に受かる英語力があるか」です。
イギリス式やIBの学校は「試験に受からないと卒業できない」仕組みなので、
試験の点数が悪いと卒業資格がもらえないのです。

日本語が読めて話せても、大学受験に合格する力は別ですよね。
今度は英語で「何を勉強するか」が問題になってきます。

イギリス式の場合「チェックポイント」と呼ばれる予備試験があるので、
ある程度は実力を事前に把握しておくことが可能です。

 
3. それでもそこを突破する子どもがいる
 

こうやって書くと、「うわー大変そうだな」と思われるかもしれません。
いや実際大変だと思うのですが、ここを突破する力のあるお子さんが増えてます。

試験に合格するためには、遅くても中学1年までに来た方が良いと言われますが、
高校生でマレーシアに来て、IBディプロマやIGCSEをとる方もいて驚きます。

こういうお子さんたちを見ていると、
最終的には本人のやる気なのだなとつくづく思います。

聞くと「勉強が楽しい」と言いながら、進路をしっかり考えてます。
日本のベルトコンベアーのような環境から外れ、
将来を自分で考えないといけない状態に置かれたことが、
彼らを強くするのだと思います。
親がいくらお膳立てしても、勉強するのは本人なのですよね。

そんなわけで、あんまり宣伝してませんが、
マレーシアマガジンでは学校見学の同行サービス、
その後のメールでのサポートのサービスも行っています。
ちと内容が古いですが、以下の情報もアップデート予定で
す。
マレーシアマガジン・インターナショナルスクール視察ツアー
お気軽にご相談ください。

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