2012年8月 | マレーシアでちょこっとだけ子供の教育を考えた。
回教徒観光客に一番人気がある国でマレーシアが世界一位になったそうです。
２位はトルコ、３位はアラブ首長国連邦です。
実際にこちらに住んでみると、ありとあらゆる国から人が集まっていることを実感します。
マレー人、華人、インド人はもちろん、子供の学校だけでもバングラディッシュ人、スーダン人、ロシア人、フィリピン人、韓国人、中国人、ミャンマー人……とたくさんの人がいます。ちょっと大げさですが、アジア版人種の坩堝という感じです。
なかでも目立つのが中東から来た人たちです。
旅行者も多く、動物園やホテルなどあらゆるところで中東からの人を見かけます。
イエメンから来たムスリムの女性は、原則として自宅の専用プールでしか泳げないと言っていましたが、マレーシアには室内女性専用プールなどを用意しているホテルもあり、安心して旅行できるのだそうです。ハラルフード（イスラムの教義にのっとって作られた食事）はもちろん、イエメン料理など、中東料理の店も豊富。
エアアジアはいまのところイラン止まりですが、今後いよいよ中東からの観光客は増えるのかも知れません。
イエメン人やサウジアラビア人と知り合う機会がありましたが、彼らに聞くと、留学先としてのマレーシアにも魅力があるそうです。
あるカザフスタン人の留学生は留学先の選定理由に対して「イスラム教の国で英語が通じ、ハラルフードがどこでも食べられる上に、治安が比較的良く、国が発展している」と挙げていました。学生街のコンドミニアムも中東からの学生ばかりというところがあるくらいです。
反対に東欧に行ったためにファーストフードにも入れず、苦労している留学生もいるそうです。ほとんどの食事がハラルで、安心して外食できるという魅力は大きいのだと思います。
やはりイスラム教の国なのだなぁ～と実感します。
学校は多くの子供がマイカー通学です。
マイカーでない場合には、スクールバスを利用します。徒歩通学はほとんど見かけません。
一人で行かせると、誘拐されてしまう危険だってあります。
ところが、このスクールバスも「頼んだらおしまい」という感じではないのです。
学校によっては、個人タクシーに毛が生えたような感じのものもあります。
学校はただ個人に依頼しているだけだったりするみたいです。私も学校から電話番号を渡されて「電話してください」と言われただけでした。
学校によっては近所のバンサービスをやっている会社のリストを渡してくるところもありました。
運転も結構粗かったりします。事故があった学校の話も耳にしました。事故があっても、ドライバーを取り替えておしまい、というところもあり、あまり対応に期待はできません。
遅刻してくる運転手もおり、学校に遅れてしまうこともありました。
それから、これは仕方ないことですが、どうしてもマイカーより時間がかかります。
私はじめ、スクールバスが来てくれるのならば、多少遠い場所でもいいかな、と思って学校から30分くらいの場所に住居を決めました。ところが、スクールバスはあちこちの家を順番に回るため、遠い場所から通う子供はその分、早く乗らなくてはなりません。そのため四十分ほど余計にかかることがわかりました。なお渋滞がある場所を通る場合には、さらにその分も見て時間が早まります。
このあたり、個人がやっているため、いろいろと融通がききません。
「ここには行くけど、ここには行かない」「このコンドの近所は渋滞するから行きたくない」「クラブ活動や補習には対応できない」という感じです。
金額は距離によってかなり変わります。人数が少なかったり、遠かったりすると、高額になるケースがあります。日本人家庭から「バス代が高い」という愚痴もときどき耳にします。
そこで、車のない人が住居を決めるときには、
１そのアパートにスクールバスが通るかどうか
２いくらで行ってくれるか
を聞いて、それから住処を決めることをお勧めします。
バスが来ない場合は共同でバンやタクシーを雇っている方が多いようです。
ただし、１ヵ月、毎日決まった時間にきちんと来てもらう必要がある上、子供を預けることになるわけなので、信頼できる人に頼んだほうがいいでしょう。また、子供１人をタクシーに乗せるのには最初は不安があるでしょうから、しばらくは親が行き、帰りともに付き添うほうがいいように思います。こうしていると、しばらくは２往復分の運賃がかかります。信頼できるタクシーを見つけたら、万が一のために１ヵ月いくらで行ってくれるか、聞いておくといいと思います。