icon-plane2014年1月 | マレーシアでちょこっとだけ子供の教育を考えた。

「教育」と行っておきながら、与太話に終止している本ブログ。

正直なところ私自身、10年後、世界がどうなっているか、どういう教育が必要なのか、ということがサッパリわかってないんで、方針もなにも立てられません。

子どもにはいろんな世界を見せて、さまざまな体験をさせたいな、くらいです。

そういう意味では、イスラム圏に3つの人種が共存していて、人々は英語と中国語とマレー語を混ぜて話し、中国正月もハリラヤもディーパバリもクリスマスも祝っちゃうマレーシアは面白いです。

そんななか、「10年後に必要な人材は?」という問に真面目に取り組んだ本を読みました。タイトルもズバリ、「10年後の仕事のカタチ 10のヒント」。

元米アップル開発本部の管理職だった作家/経営者の松井博さんと、ベトナム在住の作家/コンサルタントの大石哲之さんの対談です。グローバル企業を知り抜くお二人による対談、面白くないはずがありません。

「今起きていることは海外進出ではなく海外移転」「先進国に産まれたら自動的に豊かになる時代が終わった」「どういう仕事が国内に残るのか?」など、いままさに起きていることをわかりやすく解説してくれています。

いまや、単純労働も知的労働もグローバル化まっただ中なんですね。配管工からコールセンターまで、さまざまな職種がどの国に動くのかを予測していたりして、読み物としてもホント面白いです。

いろいろな仕事が「(難解な)日本語の壁」に守られている日本はまだまだ、幸せなんじゃないかと思ってしまいます。

グローバル化だけでなく、ITによるプロとアマの接近も激しいです。松井さんが作家になったのはブログがきっかけですし、料理研究家や音楽家もネットでデビューした人がちが人気です。デジカメの性能が上がり、マスコミが衰退し、プロカメラマンの仕事が減っています。

私も出版社から仕事を受けるのではなく、プロ/アマ問わず作家の方に雇われて編集業をやるケースが出てきました。今後はこの流れが加速するでしょう。本を書きたい人はプロの編集者を雇って本を出せばよい時代です。もちろん全部自分でやることだってできます。

そういえば、松井さんと一緒に取材を受けていて、彼がこんなことを言い出したことがあります。
「夏休みの宿題で、毎日コツコツ天気を記録するようなヤツはダメで、最終日に他人の宿題を写してくるヤツのほうが、グローバル企業では使えたりするんですよ」

要領よく他人を使うって、ああ、そういうことなんだ、とビックリしました。

まあとにかく面白いです。対談形式でスラっと読めますが、ツボにハマりました。
価格も200円代と安いので通勤途中にいかがでしょうか。

投稿日:2014/01/08  Posted in 教育